特集 知っておきたい周産期・新生児医療up to date
出生後
早期母子接触とSUPC(sudden unexpected postnatal collapse)
宮沢 篤生
1
MIYAZAWA Tokuo
1
1昭和大学医学部小児科学講座
pp.1755-1759
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001386
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
早期母子接触は,主に正期産新生児に対して出生直後から分娩室で母子の肌と肌の触れ合いを行うことであり,母乳分泌や母子間ボンディングの促進に加えて,新生児の体温保持,血糖値の安定化,呼吸循環の安定化,痛み刺激の緩和,母体由来の正常な腸内細菌叢の形成,母体の子宮収縮の促進など,さまざまな効果が証明されている1)。近年では多くの分娩施設において積極的に取り入れられており,厚生労働省が2015年に公表した「早期新生児期における早期母子接触及び栄養管理の状況」によると,分娩施設の88.2%において早期母子接触が実施されていることが示されている2)。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.