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特集 エキスパートが教える 小児の薬物治療
Ⅰ.総論
医薬品の誤飲事故とその予防策
Accidental ingestion of medicine and its prevention
天笠 俊介
1
Shunsuke Amagasa
1
1国立成育医療研究センター救急診療部
キーワード:
誤飲
,
中毒
,
チャイルドレジスタントパッケージ
Keyword:
誤飲
,
中毒
,
チャイルドレジスタントパッケージ
pp.63-67
発行日 2023年11月30日
Published Date 2023/11/30
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001183
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1 はじめに
小児の薬物誤飲は,臨床現場においてたびたび遭遇する傷害の一つである。日本中毒情報センターによると,2021年の1年間で19歳以下の中毒受診件数は20,244件,そのうち乳幼児である5歳以下は18,251件であり,全年齢の68.0%を占めている1)。さらに,5歳以下の小児の中毒受診のうち,医薬品が起因物質であった件数は6,527件と35.8%となっている。かつては小児の誤飲事故はタバコが起因物質の1位だったが,近年はタバコの誤飲が減少し,医薬品の誤飲が増加した。両者の頻度は拮抗しており,医薬品の誤飲は小児の誤飲事故のなかでも重要な位置を占める。
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