特集 小児の集中治療の実践―躬行実践―
各論
重症疾患の管理 神経疾患とその管理―急性脳症を中心に
西山 将広
1
NISHIYAMA Masahiro
1
1兵庫県立こども病院神経内科
pp.1356-1360
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001057
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はじめに
集中治療を必要とする神経疾患は多い。脳保護を目的とした体温管理療法(低体温療法,脳低温療法などとも呼称される)は,蘇生後脳症,外傷性脳損傷,脳梗塞,頭蓋内出血などの疾患や,頭蓋内圧亢進症,けいれん重積といった症候・病態に対して試みられている1,2)。これらの疾患や症候に加えて,敗血症や呼吸不全でも神経学的後遺症をきたすこともあり,広義には集中治療を要するあらゆる疾患の管理に脳保護・神経治療の観点が求められる。
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