特集 小児の集中治療の実践―躬行実践―
各論
重症疾患の管理 循環器疾患とその管理―心臓手術後,急性心筋炎,重症不整脈
伊藤 裕貴
1
ITO Yuki
1
1国立循環器病研究センター小児循環器内科
pp.1351-1355
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001056
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はじめに
機能的な異常が主体である成人領域の循環器疾患と異なり,小児領域の循環器疾患の大部分は構造的な異常,先天性心疾患である。国立循環器病研究センターにおいても,小児集中治療室に入室する疾患のおよそ85%を先天性心疾患が占めている。そのため,小児循環器領域に携わる集中治療医は,機能的異常だけでなく心大血管構築異常に対する理解も深めておかなくてはいけない。また,移植医療および補助人工心臓(VAD)を含む心不全診療の進歩により,これまでは救命困難であった重症心筋炎や心筋症の症例が救命できるようになってきている。
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