特集 腎・泌尿器疾患―血尿から移植まで
腎・泌尿器疾患診療の進歩
腎移植と移植後の管理
石塚 喜世伸
1
,
三浦 健一郎
1
,
服部 元史
1
ISHIZUKA Kiyonobu
1
,
MIURA Kenichiro
1
,
HATTORI Motoshi
1
1東京女子医科大学腎臓小児科
pp.1179-1184
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001017
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はじめに
小児末期腎不全患者において,腎移植はもっとも有効な治療法となっている。わが国の小児腎移植は生体腎移植がその多くを占めるが,近年レシピエント選択基準の改正に伴い,献腎移植の増加が期待されている。ABO血液型不適合移植や抗ドナー抗体陽性移植などの免疫学的ハイリスク症例や,巣状分節性糸球体硬化症(focal segmental glomerulosclerosis:FSGS)など,腎移植に臨むにあたり特殊な治療戦略を必要とする場合がある。さらに移植後管理において,怠薬のリスクが高まる思春期を中心とした抗体関連拒絶だけでなく,ウイルス感染症の制御が近年の課題となっている。
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