特集 腎・泌尿器疾患―血尿から移植まで
腎・泌尿器疾患診療の進歩
【コラム】新型コロナワクチンと腎疾患
岡田 麻理
1
OKADA Mari
1
1武蔵野赤十字病院小児科
pp.1185-1186
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001018
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はじめに
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行を収束させる唯一の手段は,新型コロナワクチンの接種拡大であり,2023年2月末時点では,全世界の人口の約70%1),日本の全人口の約80%2)が最低1回の接種を受けている。日本国内で薬事承認されたワクチンの種類は,メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン,ウイルスベクターワクチン,組み換えタンパクワクチンであるが,国内で接種されたワクチンの99%以上はmRNAワクチンである1)。新型コロナワクチンの副反応の大部分は軽症であるが,ワクチン接種後の一過性の肉眼的血尿や新たな腎炎の発症に関する報告も散見される。既報より腎関連の副反応をまとめた。
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