特集 腎・泌尿器疾患―血尿から移植まで
腎・泌尿器疾患診療の進歩
先天性ネフローゼ症候群
財津 亜友子
1
,
濱崎 祐子
2
ZAITSU Ayuko
1
,
HAMASAKI Yuko
2
1聖マリア病院小児科
2東邦大学医学部腎臓学講座
pp.1158-1162
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001012
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はじめに
生後3か月以内に発症するネフローゼ症候群を先天性ネフローゼ症候群(congenital nephrotic syndrome:CNS)1)という。フィンランド型(congenital nephrotic syndrome of the Finnish type:CNF)はCNSの代表的な疾患であり,1998年に同定されたNPHS1が責任遺伝子で,19番染色体(19q13.1)に座位をもち,常染色体潜性遺伝形式をとる。そのほかCNSの代表的な遺伝子異常として,NPHS2,WT1,LAMB2,PLCE1などが報告され,原発性CNSとして分類される1~3)。
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