特集 小児の心身症~いま改めて心身相関を考える~
総論:診療を巡ってあれこれ
心身症になりやすい気質や性格はあるか?―心理的アセスメント
万代 ツルエ
1
MANDAI Tsurue
1
1兵庫県立大学
pp.927-930
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000948
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はじめに
日本小児心身医学会は,子どもの心身症を「子どもの身体症状を示す病態のうち,その発症や経過に心理社会的因子が関与するすべてのものをいう」と定義している。また,「18歳未満の子どもでは,心理社会的因子が関与するすべての身体症状を心身症ととらえる」ことも示されている1)。子どもの心身症は大人の心身症とは違い,心理社会的要因と症状との関連が明確ではない場合が多く,症状が一定でないこともある。目の前の子どもがどのようなストレスを抱え,何が起こっているのか,その子どもの全体を理解するためには,多角的な視点からのアセスメントが必要である。
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