座談会
現代看護学生気質
宮川 カツコ
1
,
蓑谷 淑子
2
,
山本 フサ子
3
,
荻原 起代子
4
,
伊藤 朝子
5
1東京逓信病院付属高等看護学院
2東京大学病院付属高等看護学院
3日本赤十字女子短大学
4国立東京第一病院付属高等看護学院
5都立第1高等看護学院
pp.34-40
発行日 1963年5月1日
Published Date 1963/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911924
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本誌 学生さん全体の中でいちばん問題になって話されているということがあったら,少し話していただきたいんですけれども,どうでしょうか。入学して3か月くらいは皆さん夢中ですごしていらっしゃるわけでしょう。環境がかわって,隣どうしでもそんなにまだ親しくないのか,3か月ぐらいたつと,そろそろなれあって,ぽつぽつ問題が出てきて,1年たったわけですね。そうするともうすっかりいろんな問題が出てくるわけでしょう。
山本 最初は看護というものについて,希望をもってはいってきますね。そうすると,いくら前準備で自分が調べた,あるいは看護婦の方にいろいろうかがっていても,やっぱり自分がじっさい飛び込んでいくとすごく違うんですね。それに学生寮と看護婦寮がくっついているもんですから,いろいろな生活どうしても見てしまうわけなんですね。そうすると,自分たちは私生活というものを,あくまでも楽しむという気持があるのですが,ある程度その寮生活に拘束されて,自分の生活が縛られて,何か高校生活から—今の高校生というのが受験受験で追われているので—何か解放感を得たいという気持があるんですね。看護という道をきびしく歩んでいこうという気持の反面に。そういうところで,思い切って解放されたいという気持と,反面では純粋に自分の希望というものを達成するためにやるんだというところで,すごく悩むんですね。
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