特集 分子標的薬を極める
各論
腎疾患 ループス腎炎
川崎 幸彦
1,2
KAWASAKI Yukihiko
1,2
1福島県総合療育センター小児科
2福島県立医科大学地域医療支援センター
pp.279-282
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000774
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はじめに
小児全身性エリテマトーデス(SLE)は,自己免疫現象を基盤とする血管および結合組織の全身性慢性炎症性疾患であり,小児リウマチ性疾患のなかでは慢性関節炎についで頻度が高く,全患者の90%以上にループス腎炎(LN)が併発している。成人と比較して小児では疾患活動性が高く,発症時すでに臓器障害が進行している例が多い。本稿では,LNの発症病態と臨床経過と治療について言及し,さらに,近年治療薬として注目されている分子標的薬について概説する。
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