綜説
ループス腎炎の発症病態と制御
川崎 幸彦
1
1福島県立医科大学 医学部小児科学講座
キーワード:
Ciclosporin
,
Methylprednisolone
,
生検
,
多剤併用療法
,
B細胞
,
T細胞
,
腎炎-ループス
,
Tacrolimus
,
寛解導入
,
遺伝的素因(疾患)
,
パルス療法(薬物療法)
,
Belimumab
,
Sifalimumab
Keyword:
Biopsy
,
B-Lymphocytes
,
Drug Therapy, Combination
,
Lupus Nephritis
,
Methylprednisolone
,
Remission Induction
,
T-Lymphocytes
,
Cyclosporine
,
Tacrolimus
,
Pulse Therapy, Drug
,
Genetic Predisposition to Disease
,
Belimumab
,
Sifalimumab
pp.575-581
発行日 2017年6月1日
Published Date 2017/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00639.2017267932
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小児のループス腎炎(LN)の基本病因、基本病態、臨床症候、診断・臨床検査、病態の制御、予後について概説した。LNは最も頻度の高い臓器病変であり、成人と比較して疾患活動性も高く、予後規定因子となる。LNの診断では、SLEの診断基準を満たしたうえで、腎生検による組織診断が不可欠となる。病態をコントロールするため、ステロイド薬や各種免疫抑制薬を加味した多剤併用療法が用いられている。疾患活動性や重症度に応じた層別化した治療法が選択され、免疫学的活動性を鎮静化し腎機能の安定化を目指す寛解導入療法と再発を予防する寛解維持療法に分けられている。
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