Japanese
English
増刊号 小児疾患診療のための病態生理3―改訂第6版―
Ⅷ.境界領域疾患
21.変形性斜頭症
Deformational plagiocephaly
三宅 裕治
1
MIYAKE Hiroji
1
1社会医療法人甲友会西宮協立リハビリテーション病院
pp.1115-1118
発行日 2022年12月23日
Published Date 2022/12/23
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000712
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
1 基本病因,発症機序
頭蓋骨の柔らかい乳児では,長期にわたって同一頭部に圧迫が加わると,直下の頭蓋骨の成長が妨げられて扁平化する。このような機序による頭蓋変形は位置的頭蓋変形と総称され,同一体位での就寝,多胎の場合の子宮内での頭部接触,保育器管理,斜頸などにより惹起される。生後8~12週時点で,健康な満期出生乳児の38%に斜頭がみられ,男児,右側に多いとの報告がある1)。乳幼児突然死症候群防止のために仰向け寝が推奨されて以降増加しており,変形性斜頭症が69.5%,変形性短頭症が18.4%,変形性短頭斜頭症が12.1%と報告されている2)。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.