増刊号 Common Disease 200の治療戦略
運動器疾患
変形性関節症
奥村 秀雄
1
1愛媛大学医学部整形外科
pp.583-584
発行日 1995年11月30日
Published Date 1995/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904215
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疾患概念と病態
本症の初期変化は関節軟骨の変性と軟骨下骨の骨改変で,さらに進行するとそれらの破壊をきたす.滑膜の二次的炎症が加わって臨床症状を呈するためにosteoarthritis(OA)といわれる.
関節は荷重支持と運動の2つの機能を果たしている.機能的要請が低ければ,構築上の形態学的変化が高度でも症状は出現しないが,機能的に過負荷が加われば,形態学的変化が軽くても症状が出現する.すなわち,関節症は形態学的変化と機能的要請との平衡関係が崩れた状態である.この平衡の破綻がさらに新しい形態学的変化を促して慢性に進行するのが変形性関節症(OA)である.
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