今月の主題 高齢者医療—現状と展望
高齢者によくみられる疾患
変形性関節症
石井 孝子
1
,
佛淵 孝夫
1
1佐賀医科大学整形外科
pp.796-797
発行日 1999年5月10日
Published Date 1999/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906030
- 有料閲覧
- 文献概要
●変形性関節症(osteoarthritis:OA)は,関節軟骨の変性を基盤として,軟骨が形態学的にも機能的にも破壊され,修復機転として骨軟骨の増殖性変化を伴う疾患と定義される.
●最も罹患頻度の高い膝関節では原疾患のない一次性関節症が多く,股関節では先天性股関節脱臼を基盤とする二次性関節症が多い.
●ステロイド剤の関節内注入は,化膿性関節炎やステロイド関節症を惹起するため,適応を制限すべきである.
●膝・股関節における骨切り術や人工関節の手術成績は安定しており,患者のADL(日常生活動作)を高める選択肢の一つとなる.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.