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増刊号 小児疾患診療のための病態生理3―改訂第6版―
Ⅳ.筋疾患
17.横紋筋融解症,挫滅症候群
Rhabodomyolysis and Crush syndrome
本橋 裕子
1
MOTOHASHI Yuko
1
1国立精神・神経医療研究センター脳神経小児科
pp.557-562
発行日 2022年12月23日
Published Date 2022/12/23
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000611
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1 基本病因,発症機序
横紋筋融解症とは,骨格筋細胞の壊死,融解によって筋細胞内成分が血液中に流出した状態を指し,急性腎不全,ショック,心停止などを併発し得る病態である1)。病因は多岐に渡り,物理的,虚血性,化学的,生物学的,遺伝的要因が挙げられる(表)2~4)。なかでも原因としてもっとも多いのが外傷,不動,敗血症,心臓循環器系の手術とされ,小児では感染症によるものがもっとも多い(30%)。また,5~10%の患者においては,病因がはっきりしないとされる5)。
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