特集 成人患者における小児期発症慢性疾患
成人期における主な小児期発症疾患の病態・管理
血液・悪性腫瘍 Childhood Cancer Survivor
富澤 大輔
1
TOMIZAWA Daisuke
1
1国立成育医療研究センター小児がんセンター
pp.1579-1584
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000397
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はじめに
小児がんとは,小児期に発症する悪性腫瘍の総称である。わが国では年間に約2500名の小児がんの新規発症があるが,近年の治療成績の進歩は著しく,長期生存率は約80%に達している。実際に,小児がんを克服した元患者,すなわち小児がん経験者(childhood cancer survivor)の数は着実に増加しており,現在では成人の600~1000人に1人の割合で,国内では累計10万人をこえる小児がん経験者が存在すると推測される。
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