Japanese
English
原著
Linear IgA Bullous Dermatosis of Childhood
Linear IgA Bullous Dermatosis of Childhood
寺本 輝代
1
,
長瀬 早苗
1
,
樋口 道生
1
,
苅谷 英郎
1
,
滝内 石夫
1
Teruyo TERAMOTO
1
,
Sanae NAGASE
1
,
Dousei HIGUCHI
1
,
Hideo KARIYA
1
,
Iwao TAKIUCHI
1
1昭和大学藤が丘病院皮膚科
1Department of Dermatology, Fujigaoka Hospital, Showa University
pp.569-573
発行日 1987年7月1日
Published Date 1987/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203708
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
9歳,男児.顔面,体幹,四肢にジューリング疱疹状皮膚炎を思わせる,瘙痒を伴う小水疱の環状配列をみる紅斑と,手大までの辺縁隆起性の紅斑が多発し,組織学的に,表皮下水疱と真皮乳頭部に好中球を主体とする微小膿瘍を認めた.螢光抗体直接法にて,表皮真皮境界部にIgAの線状沈着がみられた.免疫電顕による観察でIgAは主としてbasal lamina直下のanchoring fibrilに沈着していた.好酸球増多あり,KI貼布試験は陰性,HLA抗原型はB51,BW56,DR2,DR4,上部消化管の内視鏡検査は正常だった.DDS50mg/日投与後皮疹の改善をみたが,溶血性貧血を来したため,DDSを減量し症状をコントロールした.口蓋扁桃肥大を認めASO,ASK高値であったため扁桃摘出術を行ったところ,血清補体価の急激な低下をみ,DDS投与を中止するも1カ月後に皮疹は消褪し,その後1年経過するも症状の再燃はない.
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.