特集 成人患者における小児期発症慢性疾患
成人期における主な小児期発症疾患の病態・管理
循環器疾患 未修復・姑息術後のチアノーゼ性先天性心疾患―主に慢性低酸素血症について
山村 健一郎
1,2
YAMAMURA Kenichiro
1,2
1福岡市立こども病院循環器集中治療科
2九州大学病院ハートセンター成人先天性心疾患外来
pp.1533-1536
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000388
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はじめに
心臓外科手術や診断・内科治療の進歩により,チアノーゼが残存する先天性心疾患患者の数は減少しつつある。しかしながら,とくに現在成人期に達している患者はいまだ一定数存在する。慢性的な低酸素血症とそれを代償するための多血症により,さまざまな全身合併症をひき起こす可能性があり(表),とくに注意が必要な患者群である。以下に合併症と管理上の注意点について述べる。
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