特集 成人患者における小児期発症慢性疾患
各専門領域における小児期発症慢性疾患の成人移行支援の取り組みの現状
血液/腫瘍・小児がん
大園 秀一
1,2
,
湯坐 有希
1,3
,
松本 公一
1,4
,
大賀 正一
1,5
OZONO Shuichi
1,2
,
YUZA Yuki
1,3
,
MATSUMOTO Kimikazu
1,4
,
OHGA Shoichi
1,5
1日本小児血液・がん学会長期フォローアップ・移行期医療検討委員会
2久留米大学医学部小児科学講座
3東京都立小児総合医療センター
4国立成育医療研究センター
5九州大学大学院医学研究院成長発達医医学
pp.1489-1491
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000377
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はじめに
小児期に発症し,成人期に継続診療が必要な血液疾患とがんは多彩である。小児がんの治療成績の向上とともに,adolescent and young adult(AYA)世代に発症するがんが注目されるようになった。一方で,小児期に治療を終えた児が抱える問題は多い。日本小児血液・がん学会(本学会)では,長期フォローアップと移行期医療を推進すべく,厚生労働省(厚労省)より委託を受けてLifetime Care and Support for Child,Adolescent and Young Adult Cancer Survivors(LCAS)研修会を全国各地で開催し,小児がんの移行期医療における多職種連携の共通基盤を形成し啓発活動を行っている。また,小児がんのみならず,まれな単一遺伝子病が多い非腫瘍性血液疾患の移行期医療も課題である。
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