特集 気管支喘息のガイドラインを実臨床に生かす―こんなときどうする?
日常診療にガイドラインをどう生かすか―こんなときどうする?
運動により咳嗽,呼気性喘鳴をきたす学童期の喘息患者への対応
夏目 統
1
NATSUME Osamu
1
1浜松医科大学小児科学講座
pp.777-780
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000167
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はじめに
運動時の咳嗽や喘鳴は,運動誘発喘息やアスリート喘息,声帯機能不全などを鑑別に挙げる必要がある。安易に吸入ステロイド薬(ICS)を増量するだけでなく,客観的な評価を加え,児のQOLが最大となるようにサポートする必要がある。また,水泳教室については,気管支喘息に推奨されるべき内容ではないという弱いエビデンスが集積されてきており,客観的な説明ができる準備をしておく必要がある。さらに,2021年,2022年とオリンピックが開催されたが,国際レベルの競技者以外もドーピングの対応が必要であり,気管支喘息の治療は関連する薬剤が含まれるため注意が必要である。上記について概説する。
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