特集 気管支喘息のガイドラインを実臨床に生かす―こんなときどうする?
日常診療にガイドラインをどう生かすか―こんなときどうする?
重症RSV細気管支炎に罹患し喘鳴を呈した乳幼児への対応
安藤 裕輔
1
,
吉原 重美
1
ANDO Yusuke
1
,
YOSHIHARA Shigemi
1
1獨協医科大学医学部小児科学
pp.746-751
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000161
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はじめに
気管支喘息は,気道の慢性炎症を特徴とする疾患であるが,その慢性炎症はどういった背景で始まり気管支喘息が発症するのかは,未だ不明な点が多い。しかしながら,さまざまな検討が世界中で行われリスク因子が明らかになり,慢性炎症の本態である免疫反応の複雑な機序も徐々に明らかになりつつある。病態の解明が進むなか,「小児気管支喘息治療・管理ガイドライン」の普及により,重症気管支喘息児が減少傾向にある。しかしながら,重症例を未だゼロとすることは難しく,新たな管理への検討や重症化予防への検討が行われている。
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