特集 プライマリケアにおける単純X線検査―ここまで読影することができる
胸部:各論
気管・気管支の先天異常(血管輪,気管狭窄など)
清水 青葉
1
SHIMIZU Aoba
1
1東京都立小児総合医療センター呼吸器科
pp.432-435
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000091
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はじめに
正面および側面の胸部X線で気管・気管支の透亮像を確認することは,多くの先天的・後天的な疾患の鑑別に有用であり,かつC Tの被曝が問題となる小児において簡便な手法である。臨床的に喘鳴や呼吸努力がある児で気管・気管支の透亮像が不明瞭な場合や形態異常を疑う場合には,線量や分泌物の影響などを考慮し画像を再検する。その際,高圧(140kV程度)での撮影を行うことで気道透亮像が透見されやすくなる1)。また,新生児期には透亮像が不明瞭な場合があり,臨床症状と併せて時期をあけて再検査を行う。再現性のある所見の場合には,後述の疾患を含め鑑別を進める必要がある。
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