特集 COVID-19
各論
COVID-19の流行がもたらした子どもたちへの影響 困難を抱える家庭への影響
山野 則子
1
,
石田 まり
1
YAMANO Noriko
1
,
ISHIDA Mari
1
1大阪府立大学人間社会システム科学研究科
pp.174-178
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000032
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
はじめに
COVID-19の流行は,社会的基盤の脆弱な家庭に大きな影響をもたらした。その影響は経済面にとどまらず,保護者・子どものメンタルヘルスや学習面にまで及ぶ。本稿では,2020年10~11月に実施した保護者・子どもコロナ影響調査1)の結果を報告する。本調査は0~19歳未満の子どもをもつ保護者と9~19歳未満の子どもを対象としており,保護者のみが回答した有効サンプル数は1550,保護者・子ども両方が回答した有効サンプル数は1032,総サンプル数は2582である。本稿ではCOVID-19流行の影響を受けた家族の困難や,短期間での経済状況の悪化,子どもへの影響について述べる。同時に児童相談所や学校と1741自治体の市町村の児童相談部門,保健部門,教育委員会にも調査を実施し,約36~57%という高い回収率で集約している2,3)。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.