特集 COVID-19
各論
COVID-19の流行がもたらした小児・周産期医療への影響 COVID-19と診療報酬
遠藤 明史
1
ENDO Akifumi
1
1東京医科歯科大学病院臨床試験管理センター
pp.179-183
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000033
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はじめに
わが国の医療機関は7割が非公的病院であり,診療報酬によりその経営を賄っている1)。COVID-19の流行による疾病構造の変化,受診抑制は医療機関に大きな経営ダメージを与え,また国も医療提供体制をCOVID-19対応に大きくシフトする必要があった。そのためこの間,診療報酬上の特例的対応が数多く実施され,関連する厚生労働省(厚労省)からの事務連絡は80以上(2021年11月時点)に上った2)。これは国民皆保険体制以降で未曾有の事態であった。これらの対応は時限的だが,今後長期的に移行していくものもあると思われる。本稿では,COVID-19の流行下で実施されてきた診療報酬上の特例的対応について,小児医療にかかわる部分を中心に外来,在宅,入院,オンライン診療に分けて概説する。
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