特集 周産期の薬物療法 update 2025 産科編
各論:妊娠中の合併症
周産期の精神科薬物療法―最近のコンセンサス―
渡邉 博幸
1,2
WATANABE Hiroyuki
1,2
1千葉大学社会精神保健教育研究センター
2学而会木村病院
pp.1006-1011
発行日 2025年8月10日
Published Date 2025/8/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri0000002265
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はじめに
精神疾患を有する妊産婦の割合は近年上昇しており,母子・精神保健医療の円滑で実効性のある連携が求められている。日本産科婦人科学会周産期委員会報告1)によれば,母体基礎疾患における精神疾患の割合はほぼ右肩上がりで上昇し,2005年度は登録数(出産数)56,671件中921人であったが,2022年度統計では,215,562件中8,506人と増え,基礎疾患全体での順位も7位から4位に上昇した(図)。

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