特集 周産期診療コツと落とし穴
Ⅰ.母体・胎児編
(10)分娩時〔産科処置〕
77.人工破膜は分娩誘発に有用か
秋田 啓介
1
,
池ノ上 学
1
Keisuke Akita
1
,
Satoru Ikenoue
1
1慶應義塾大学医学部産婦人科学教室
キーワード:
陣痛促進
,
臍帯脱出
,
分娩監視装置
Keyword:
陣痛促進
,
臍帯脱出
,
分娩監視装置
pp.256-258
発行日 2026年10月10日
Published Date 2026/10/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002892
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はじめに
人工破膜は陣痛・分娩促進のために行われることの多い手技である。人工破膜による陣痛促進の機序は,①破水により児頭が子宮下部を直接圧迫することで,子宮頸管周囲の神経節を刺激し子宮収縮が増強すること,②破膜することで羊水が子宮頸部の炎症を惹起してプロスタグランジン合成が促進され,オキシトシン受容体の発現上昇,サイトカインの誘導,プロテアーゼ活性が引き起こされ,陣痛が促進されること,③羊水の流出が子宮腔を縮小させ,陣痛効果を促進させうることの3点である1)。そのほか,羊水の性状を確認し羊水混濁の有無を知る,また卵膜が取り除かれることで,児頭に電極を装着する内測法による分娩監視が可能となるといった利点がある。手技が比較的簡便であることから実施頻度も高いが,臍帯脱出など緊急を要する合併症のリスクを伴う手技でもある。

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