特集 動悸・息切れ─ヤバい病気の見つけ方 そして見つからなかった時の対処法
【動悸・息切れが主訴の患者に出会ったら】
ヤバい病気の見分け方のコツ
関 藍
1
,
志賀 隆
1
1東京ベイ浦安市川医療センター救急科
キーワード:
動悸
,
息切れ
,
肺塞栓症
,
甲状腺機能亢進症
,
ギランバレー症候群
Keyword:
動悸
,
息切れ
,
肺塞栓症
,
甲状腺機能亢進症
,
ギランバレー症候群
pp.12-18
発行日 2015年1月15日
Published Date 2015/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200037
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Case
動悸・息切れを主訴に受診し,肺塞栓症の診断に至った症例
患者:20代,女性.
主訴:動悸,息切れ.
病歴:2週間ほど前より,労作時に動悸・息切れが出現するようになった.
失神や胸痛はなし.いつものパニック発作とは違うが,動悸が出現するとパニック状態になることもある.増悪傾向のため受診.
既往歴・内服歴:パニック障害にて抗不安薬数種類内服中,月経困難症にてピルを内服中.
身体所見:SpO2 96%,呼吸数20回/分,心拍数104回/分,血圧100/55mmHg,体温36.8℃,呼吸音清・心雑音なし,甲状腺腫大なし,眼球結膜貧血なし,下腿浮腫なし.
検査:採血・心電図・X線は異常なし.
経過:ストレスも多く精神的なものであろうとのことで経過観察に.翌日胸痛・ショック状態で救急搬送され,造影CTにて肺塞栓症が判明,ICU入院となった.
![](/cover/first?img=mf.1429200037.png)
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.