特集 周産期感染症2026
新生児からみた周産期感染症
2.臨床編―各論 病原体からみた新生児感染症
97.コロナウイルス
森岡 一朗
1
Ichiro Morioka
1
1日本大学医学部小児科学系小児科学分野
キーワード:
重症急性呼吸器症候群コロナウイルス
,
中東呼吸器症候群コロナウイルス
,
新型コロナウイルス
,
日本新生児成育医学会
Keyword:
重症急性呼吸器症候群コロナウイルス
,
中東呼吸器症候群コロナウイルス
,
新型コロナウイルス
,
日本新生児成育医学会
pp.437-441
発行日 2025年12月25日
Published Date 2025/12/25
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002513
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はじめに
コロナウイルス(coronavirus:CoV)は直径約100 nmの球形エンベロープウイルスで,表面に王冠状に突き出たスパイク(spike:S)蛋白を備えることからギリシャ語の“corona=王冠”に由来する名称がつけられた。ウイルス学的にはニドウイルス目コロナウイルス亜科コロナウイルス科に属し,エンベロープ内部にはプラス鎖一本鎖RNAゲノムがヌクレオカプシド(N)蛋白に巻きついた構造をとる1)。エンベロープ表層にはS蛋白のほか,envelope(E)蛋白とmembrane(M)蛋白が埋め込まれ,宿主細胞への侵入・脱殻・粒子成熟に関与する1)。これら基本構造は2003年の重症急性呼吸器症候群(severe acute respiratory syndrome:SARS)コロナウイルス(SARS-CoV)から2025年に至る新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異株まで一貫して保存されている(図)。

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