特別企画 積極的疫学調査から見た新型コロナウイルスの感染特性
新型コロナウイルス対策における積極的疫学調査の意義と限界
田中 英夫
1
1寝屋川市保健所
キーワード:
新型コロナウイルス
,
積極的疫学調査
,
保健所
Keyword:
新型コロナウイルス
,
積極的疫学調査
,
保健所
pp.714-717
発行日 2022年8月15日
Published Date 2022/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401209894
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
ポイント
◆積極的疫学調査の意義は、a.ウイルス侵入最初期での封じ込め、b.感染拡大期における感染拡大抑止、c.感染対策の評価指標のモニタリング、d.潜伏期間等の予防対策に必須となる情報の同定、と整理される。
◆aとbの対策の効果は、感染力の強さ、潜伏期間、その時点の罹患数と人的資源とのバランス等で規定され、新型コロナウイルスでは効果とコストのバランスシートが次第に悪化した。
◆新型コロナウイルスのように変異株が短期間で置き換わり流行を繰り返すウイルスに対して、dを遂行するためには、正確な調査結果を短時間で出せる体制を整備する必要がある。
Copyright © 2022, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.