特集 ちょっと気になる新生児―お母さんの不安に答える
手・足の異常
股関節・下肢の関節
渡邉 英明
1
WATANABE Hideaki
1
1自治医科大学とちぎ子ども医療センター小児整形外科
pp.461-463
発行日 2025年4月10日
Published Date 2025/4/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002113
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はじめに
新生児期(生後1か月まで)に発見される股関節・下肢の関節疾患は,出生時に下肢・足部変形で発見されることが多い。下肢変形で発見される主な疾患は,先天性膝関節過伸展または脱臼であり,足部変形で発見される疾患は,先天性内反足,先天性中足骨内反(内転足),外反踵足である。発育性股関形成不全(以前は先天性股関節脱臼といわれていた)は,ある疾患に伴う症候性の場合は出生時に股関節が脱臼していることがあるが,症候性でなければ生まれてから脱臼することが多いので,本稿では省く。また内反膝(O脚)や外反膝(X脚)も,立って歩くことで初めて発見されることが多いので,これも省く。

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