特集 多胎妊娠2025
一児死亡への対応
戸田 薫
1
,
上塘 正人
1
TODA Kaori
1
,
KAMITOMO Masato
1
1鹿児島市立病院産婦人科
pp.320-323
発行日 2025年3月10日
Published Date 2025/3/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002069
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はじめに
双胎における一児死亡,あるいは多胎における一児死亡は,早産といった周産期合併症や生存児に対する血管吻合を介した急性の血流移動(feto-fetal hemorrhage)に引き続いて発症する胎盤循環不全,胎児貧血,低酸素,さらには神経学的後遺症や両児死亡の可能性,母体の精神的負担につながる。これらの合併症は,双胎の場合には一絨毛膜か二絨毛膜かによって頻度は異なり,また一児死亡がどの週数に発生したかによって対応は異なってくる。

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