特集 多胎妊娠2025
多胎の分娩管理
平山 恵美
1
HIRAYAMA Emi
1
1市立札幌病院産婦人科
pp.324-328
発行日 2025年3月10日
Published Date 2025/3/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002070
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はじめに
多胎分娩には特有の胎児リスクが存在し,母体においても弛緩出血をはじめとする危機的な出血リスクが高いため,多方面での注意が必要である。分娩様式を選択する際には,施設内に骨盤位経腟分娩や内回転術に習熟した産科医がいるか,新生児蘇生に対応できるマンパワーが確保されているか,さらに緊急帝王切開への迅速な切り替えが可能かといった点を十分に考慮しなければならない。わが国では施設間でのマンパワーや体制の差が大きく,双胎の分娩様式や分娩時期に関する明確な基準は未だに存在せず,施設の状況に応じた方針で管理が行われているのが現状である。

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