特集 周産期の画像診断 第3版
新生児編 Ⅳ.MRI診断 A.頭部
脳室内出血
五十里 東
1
,
久保田 哲夫
2
,
加藤 有一
1
IKARI Azuma
1
,
KUBOTA Tetsuo
2
,
KATO Yuichi
1
1愛知県厚生農業協同組合連合会安城更生病院新生児科
2愛知県厚生農業協同組合連合会安城更生病院脳神経小児科
キーワード:
Papile分類
,
経時的信号変化
,
T2*強調像
,
SWI
Keyword:
Papile分類
,
経時的信号変化
,
T2*強調像
,
SWI
pp.476-480
発行日 2024年12月23日
Published Date 2024/12/23
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001902
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はじめに
新生児医療の進歩によりわが国における新生児の生命予後は飛躍的に改善したが,神経学的予後については依然多くの課題がある。新生児の脳室内出血(intraventricular hemorrhage:IVH)は,神経学的予後に直結する重要な疾患である。わが国の極低出生体重児(2003~2012年出生)における発症頻度は全体で12.8%,重症IVHは4.6%である1)。IVHを疑う所見として,無呼吸発作や頻脈,血圧低下,貧血,黄疸,痙攣,代謝性アシドーシスの急激な進行などが挙げられるが,25~50%は無症状であり,ルーチンの頭部超音波検査で初めて発見されることも多い。また,遠隔期に施行される頭部MRI検査で初めて認識される微小な出血も見られる。IVHの診断には画像検査による評価が不可欠である。
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