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特集 脊椎脊髄MRI再入門—これだけは知っておこう
T2*強調像(グラディエントエコー法)で知っておくべきこと—特徴的信号と読影時の注意
T2*-weighted Imaging for Spinal Cord
中塚 智也
1
,
稲岡 努
1
,
北村 範子
1
,
石川 ルミ子
1
,
粕谷 秀輔
1
,
寺田 一志
1
Tomoya NAKATSUKA
1
,
Tsutomu INAOKA
1
,
Noriko KITAMURA
1
,
Rumiko ISHIKAWA
1
,
Shusuke KASUYA
1
,
Hitoshi TERADA
1
1東邦大学佐倉病院放射線科
1Department of Radiology, Toho University Sakura Medical Center
キーワード:
T2*強調像
,
T2*-weighted imaging
,
金属アーチファクト軽減
,
metal artifact reduction
,
脳脊髄液の流れによるアーチファクト
,
CSF flow artifact
Keyword:
T2*強調像
,
T2*-weighted imaging
,
金属アーチファクト軽減
,
metal artifact reduction
,
脳脊髄液の流れによるアーチファクト
,
CSF flow artifact
pp.31-36
発行日 2020年1月25日
Published Date 2020/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201289
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はじめに
T2*強調像は,T2強調像と比較して磁化率効果に鋭敏であり,軽微な出血,石灰化,鉄沈着の検出に優れたシークエンスである.また,撮像時間が短いこと,硬膜囊内の脳脊髄液の流れによるアーチファクトが少ないことに加え,脊髄の脱髄病変と周囲の正常に見える脊髄とのコントラストも良好である.さまざまな病変に対して有用性が高いことから,脊髄MRI検査に加える必要のあるシークエンスである.しかし一方で,磁場の不均一性に影響を受けるため,高磁場装置では金属などによる磁化率効果が大きく,磁化率アーチファクトが問題となる.近年,磁場の不均一性に起因する磁化率アーチファクトの少ないさまざまなシークエンスも報告されており,このようなアーチファクトの軽減に有用である.
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