特集 周産期の画像診断 第3版
新生児編 Ⅱ.X線診断 A.単純X線診断(正常像と異常像)
胸部:CLD
新井 浩和
1
ARAI Hirokazu
1
1秋田赤十字病院新生児科
キーワード:
未熟児慢性肺疾患(CLD)
,
bubbly/cystic像
,
気管支肺異形成症(BPD)
Keyword:
未熟児慢性肺疾患(CLD)
,
bubbly/cystic像
,
気管支肺異形成症(BPD)
pp.396-398
発行日 2024年12月23日
Published Date 2024/12/23
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001884
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CLD新病型分類(2023)とbubbly/cystic像
超早産児において,気管支肺異形成症(bronchopulmonary dysplasia:BPD)〔未熟児慢性肺疾患(chronic lung disease:CLD)〕の定義と重症度分類は,修正36週時点で酸素依存性や呼吸サポートの依存があることとされる。これは「治療」に基づいた定義であり,国際的にはこれが主流となっている1,2)。日本では,「病因・病態」別に独自のCLD分類が行われるが,CLD/BPDの定義は前述の海外の定義を用いているのが現状である。厚生労働科学研究班事業にて,2023年に日本のCLD分類は数十年用いられたCLD分類3)を新しく改訂した。現在までのエビデンスを整理して,CLDの発症と重症度に関連する周産期のリスク因子を同定し,それらの因子を加味したCLD分類を再度作成した4)。その結果「絨毛膜羊膜炎」「small-for-gestational age(SGA)」「X線写真のbubbly/cystic所見」が,重症CLD発症の有意な関連因子となった。
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