特集 周産期の画像診断 第3版
母体・胎児編 Ⅰ.超音波診断 G.胎盤・臍帯・羊水
胎盤の異常
吉里 俊幸
1,2
,
堀之内 崇士
2
YOSHIZATO Toshiyuki
1,2
,
HORINOUCHI Takashi
2
1独立行政法人国立病院機構小倉医療センター産婦人科
2久留米大学医学部産婦人科学講座
キーワード:
胎盤
,
胎盤肥厚
,
絨毛性疾患
,
絨毛血管腫
Keyword:
胎盤
,
胎盤肥厚
,
絨毛性疾患
,
絨毛血管腫
pp.181-188
発行日 2024年12月23日
Published Date 2024/12/23
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001840
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正常胎盤
子宮と胎盤の間には,高エコー輝度を示す線状の構造物である基底板(basal plate)を認める(図1A)。組織学的には,脱落膜,フィブリノイド,絨毛外栄養膜細胞から構成されている。胎盤胎児面は,羊膜,絨毛膜からなる絨毛膜板(chorionic plate)がある。胎盤の周囲には,絨毛間腔の母体血が子宮筋層の静脈へ灌流する辺縁静脈洞がある(図1B)。辺縁静脈洞は母体組織で,胎盤と子宮との境界面としてのメルクマールとなる。胎盤辺縁では,子宮筋層内の静脈が怒張してみえることがあるが,これは辺縁静脈洞とは異なるので注意を要する(図1C,D)。
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