特集 妊娠高血圧症候群2024
臨床編:診断と治療
HELLP症候群と鑑別すべきHDP関連疾患(TTP,aHUS,AFLP)
牛田 貴文
1
USHIDA Takafumi
1
1名古屋大学産婦人科
pp.1409-1415
発行日 2024年10月10日
Published Date 2024/10/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001760
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概要
HELLP症候群は溶血(hemolysis),肝酵素上昇(elevated liver enzymes),および血小板減少(low platelets)を特徴とする疾患であり,全妊娠の約0.25%,重症な妊娠高血圧腎症(preeclampsia:PE)妊婦の約5.8%に発症する1)。HELLP症候群の発症機序として,PEの重要な特徴である血管内皮障害や全身性炎症が関与しているとされるが,妊娠高血圧症候群(hypertensive disorders of pregnancy:HDP)が関連しない場合が約10~20%あり,HELLP症候群の発症には未だ不明な部分が多い2)。
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