特集 周産期(産科)の手術の工夫―筆者はこうしている
帝王切開術
筋層縫合法:新しい縫合糸による筋層縫合
牧 尉太
1
,
増山 寿
1
MAKI Jota
1
,
MASUYAMA Hisashi
1
1岡山大学病院産科婦人科
pp.1084-1088
発行日 2024年8月10日
Published Date 2024/8/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001677
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はじめに
帝王切開は,女性の開腹手術のなかで最も施行される基本的な手術の一つである。WHOは,帝王切開による出産を10~15%以内とすることを求めているが,近年,医学的そして社会的な状況の変化に伴い,その頻度は増加している。出産という女性特有のイベントは,女性の社会進出と人生設計の最も重要な節目の時期に訪れる。その時期にわが国では4人に1人の女性が余儀なくされる帝王切開術により生じる子宮筋層の癒合不全や瘢痕部の菲薄化(cesarean scar defect:CSD)に注目が集まっている1)。
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