特集 周産期(産科)の手術の工夫―筆者はこうしている
頸管縫縮術
経腹手術
原田 亜由美
1
,
三浦 清徳
1
HARADA Ayumi
1
,
MIURA Kiyonori
1
1長崎大学医学部産婦人科
pp.1063-1069
発行日 2024年8月10日
Published Date 2024/8/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001673
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はじめに
子宮頸管無力症に対する外科的手術治療として子宮頸管縫縮術(Shirodkar法やMcDonald法)が行われている。しかしながら,子宮円錐切除後の著しい腟部欠損例,前回分娩時に子宮頸管裂傷などによる頸管欠損例の場合,経腟的アプローチによる手術が困難であったり,経腟的アプローチを試みても結果,流産に至る例も経験される。このような経腟操作が困難な例に対して経腹的子宮頸管縫縮術(transabdominal cerclage:TAC)が1965年に初めて報告され1),国内外でその有効性を示す報告も増えている2~4)。
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