特集 これでわかる新生児呼吸管理2024
呼吸管理の実際:人工呼吸器による呼吸管理
HFOV(high frequency oscillatory ventilation)
中西 秀彦
1
NAKANISHI Hidehiko
1
1北里大学医学部附属新世紀医療開発センター先端医療領域開発部門新生児集中治療学
pp.716-723
発行日 2024年6月10日
Published Date 2024/6/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001584
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はじめに
周産期医療の進歩とともに,世界的にも早産児の治療成績は向上しているが,特に日本は,近年のオーストラリア,ニュージーランド,カナダなど主要9各国によるThe International Network for Evaluating Outcomes of Neonates(iNeo)の国際間比較においても,早産児生存率は,世界トップクラスであることが示されている1)。しかし,その一方で,わが国の周産期母子医療センターネットワークデータベース(NRNJ)解析報告にも示されているように,早産児慢性肺疾患(chronic lung disease:CLD)の発症頻度は減少しておらず,死亡率に加えCLD等の合併症も加味した複合結果で解析した場合には,短期予後は必ずしも良いとはいえないのが現状である。
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