増刊号 周産期診療のための病態生理
[産科編]
分娩のメカニズム
児娩出後の子宮収縮のメカニズムはどこまでわかっているか
小林 浩一
1
KOBAYASHI Koichi
1
1地域医療機能推進機構東京山手メディカルセンター産婦人科
キーワード:
オキシトシン
,
Ca2+チャンネル
,
弛緩出血
Keyword:
オキシトシン
,
Ca2+チャンネル
,
弛緩出血
pp.97-100
発行日 2023年12月28日
Published Date 2023/12/28
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001249
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子宮収縮の基本的な病態
基本病因,発症機序,解剖学的背景
子宮は,その細胞の約95%を平滑筋細胞で構成している1)。子宮平滑筋は,一般的に子宮内膜と子宮外膜の間で2つの層に分かれており,内側が輪状筋層,外側が縦走筋層になっており2),げっ歯類ではこの両者が明確に区別できるが,ヒトではそれらの走行がねじれていたり,輪状筋と縦走筋の走行がはっきり区別できない部分があったりする。
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