症例
パリビズマブ筋肉内注射とワクチン皮下注射時にアナフィラキシー症状を認めた乳児例
鈴木 智也
1
,
古賀 寛史
1
SUZUKI Tomoya
1
,
KOGA Hiroshi
1
1国立病院機構別府医療センター小児科
pp.1674-1677
発行日 2023年11月10日
Published Date 2023/11/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001171
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はじめに
Respiratory syncytial virus(RSV)感染症は,5歳以下の小児において年間3,300万人の下気道感染症,360万人の下気道感染入院,10万人の関連死亡を全世界で引き起こすと推定されている1)。そのうち,6か月齢以下の乳児が,下気道感染症のうち660万人,下気道感染入院のうち140万人,関連死亡のうち4.6万人を占める1)。抗RSVヒト化モノクローナル抗体製剤であるパリビズマブ(シナジス®)は,2023年1月時点で日本国内の保険適用承認を受けた唯一のRSV感染症の予防薬であり,重症化のリスクを有する児を対象に国内で広く使用されている2)。
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