特集 胎児・新生児の消化管機能と消化管疾患
総論
腸管免疫とアレルギー疾患
山田 佳之
1
YAMADA Yoshiyuki
1
1東海大学医学部総合診療学系小児科学
pp.1565-1569
発行日 2023年11月10日
Published Date 2023/11/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001147
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
新生児から乳児期早期にかけて問題となるアレルギー疾患は,新生児・乳児食物蛋白誘発胃腸症(新生児・乳児消化管アレルギー)と,湿疹の慢性経過で診断されるアトピー性皮膚炎である。また皮膚湿疹からの感作がその後の即時型の食物アレルギーの発症につながる。これらの疾患は完全に独立しているわけではなく,互いに影響しあう部分がある。そこに消化管の運動機能,免疫機構,消化・吸収,腸内細菌叢の発達が影響している。本稿では腸管免疫と特に新生児・乳児食物蛋白誘発胃腸症に焦点を当てて概説したい。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.