特集 新型コロナウイルス感染症と周産期医療
各論
新生児医療への影響 新生児とSARS-CoV-2感染症
大城 誠
1
OSHIRO Makoto
1
1日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院小児科
pp.1481-1485
発行日 2023年10月10日
Published Date 2023/10/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001126
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はじめに
COVID-19によるパンデミック最初の1,2年に,SARS-CoV-2が新生児に稀に感染あるいは妊婦への感染を介して新生児医療に直接的に影響した一方,厳格な感染対策や母親との接触や母乳育児の変化による間接的な影響をもたらした(図1)1)。その後のわが国においては,感染対策の緩和や変異株の出現に伴って流行を繰り返しながら,オミクロン株以降に大規模な流行へ進展した。成人においては軽症化したとされるオミクロン株以降の変異株であるが,周産期医療においてはその感染者数の増加による疾病負荷が上回った。本稿では,変異株の種類や流行状況の変動による新生児への疾病負荷に対する変化や新たに得られた知見を中心に解説する。
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