特集 新型コロナウイルス感染症と周産期医療
各論
産科医療への影響 国内妊帰でのCOVID-19の症状と重症化
出口 雅士
1
,
山田 秀人
1,2
DEGUCHI Masashi
1
,
YAMADA Hideto
1,2
1神戸大学大学院医学研究科地域社会医学・健康科学講座地域医療ネットワーク学分野
2手稲渓仁会病院不育症センター,オンコロジーセンター・ゲノム医療センター
pp.1448-1453
発行日 2023年10月10日
Published Date 2023/10/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001119
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はじめに
妊婦における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)については,2020年2月以降,多くの情報が発表され,同年9月には感染妊婦約6.7万人のメタアナリシスにより,妊婦は非妊娠女性に比べて重症化リスクが高く,高年齢,高BMI,高血圧と糖尿病といった基礎疾患が重症化のリスク因子であることが,British Medical Journalに報告された1)。11月には,米国疾病予防管理センター(CDC)はCOVID-19の重症化リスクのなかに妊娠を加え,早産リスクが高いことを報告した2)。海外の症例を解析した報告では,肺疾患,高血圧,糖尿病,肥満などが妊婦における重症化のリスク因子とされている3)。
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