特集 数値からみる周産期医療 産科編
(コラム)数字に騙されてはいけない:臨床統計学の落とし穴
松田 義雄
1
MATSUDA Yoshio
1
1東京医療保健大学
pp.1248-1249
発行日 2023年8月10日
Published Date 2023/8/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001060
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はじめに
周産期医療に限らず,診療形態は確実に変わってきている。「父権主義」が未だにはびこっていた1980年代の「(説き伏せるイメージがある)ムンテラ上手の医師」がもてはやされた時代から,1990年代になると,医療訴訟の増加も背景に「説明と同意(IC)」の概念が登場してきて,主体は「医師」でなく「患者」との認識が出てきた。さらに,2000年代に入ると,確固たる科学的データに裏打ちされたエビデンスに基づく医療(evidence based medicine:EBM)全盛の時代を迎える。
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