特集 今,改めて考える,流産,死産,新生児死亡
総論
自然流産の原因究明と次妊娠時への対応
杉浦 真弓
1
SUGIURA Mayumi
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科産科婦人科
pp.717-722
発行日 2023年5月10日
Published Date 2023/5/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000912
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
流産の定義・頻度・疫学
流産とは生存可能以前に子宮内妊娠を喪失することであり,わが国では妊娠22週未満と定義されている。国によって定義は異なり,欧州生殖医学会は妊娠22週未満,米国生殖医学会は妊娠20週未満,世界保健機関(WHO)は500g未満と定めており,概ね22週未満と合致する。臨床流産の頻度は約15%であり,90%以上は妊娠10週未満の初期に起こる。死産とは受胎による生成物が母体から娩出されるのに先立って死亡した場合であり,わが国では12週以降死産届が必要である。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.