特集 How to Follow-up―ハイリスク児フォローアップの必修知識2023
疾患別・領域別のフォローアップ
退院時にみられる疾患・合併症のフォローアップ
一絨毛膜性双胎での注意点
矢田 ゆかり
1,2
YADA Yukari
1,2
1自治医科大学小児科
2自治医科大学総合周産期母子医療センター新生児集中治療部
pp.615-618
発行日 2023年4月10日
Published Date 2023/4/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000878
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はじめに
わが国の双胎出生数は2004年まで増加傾向にあったが,以降はわずかに減少傾向であり,2019年には単胎85万人,双胎1万7千人が出生した。また多胎児の半数は早産域で出生し,その約70%は低出生体重児で,出生体重の平均は2.22kgだった1)。早産,低出生体重で生まれる多胎児の多くは新生児期に集中治療を必要としてNICUに入院し,母児が分離される機会が多い。また多胎児の育児は,養育者に身体的・経済的負担のみならず,発育・発達に関する不安をもたらしやすいことから,多胎児のフォローアップをする際には,多胎児の合併症をよく知り,介入することにとどまらず,育児に不安を抱える家族の支援も行わなければならない。
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