特集 How to Follow-up―ハイリスク児フォローアップの必修知識2023
栄養と摂食
退院後の母乳栄養と人工乳栄養
村瀬 正彦
1
MURASE Masahiko
1
1昭和大学横浜市北部病院こどもセンター
pp.521-524
発行日 2023年4月10日
Published Date 2023/4/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000854
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極低出生体重児の身体的特徴
早産児は正期産児と比較して,長期にわたって体格が小さい1)。そして,早産児の退院時または修正40週時点の発育不全,いわゆる子宮外発育不全(extrauterine growth restriction:EUGR)のほうがよりその傾向が強い1,2)。EUGRには短期的だけではなく,長期的な課題がある。EUGR児は,EUGRでない児に比べて,6歳時点での低身長と痩身のリスクが高い3)。EUGR児のほうが,そうでない児に比べて体脂肪量が低いためである(図1)2)。これが,痩身に関与している可能性がある。遅延に陥る児の割合は高く,わが国の単施設の報告では48%である3)。そのため,退院時の栄養方法は,EUGRの有無や特徴を理解したうえで考える。
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