特集 妊産婦死亡の現状と削減に向けた対策
総論
妊娠高血圧症候群に関連した死亡の削減に向けて
桂木 真司
1
KATSURAGI Shinji
1
1宮崎大学産婦人科
pp.287-293
発行日 2023年3月10日
Published Date 2023/3/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000803
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要旨
妊娠高血圧症候群は母子に対する周産期におけるハイリスク疾患の一つであり,母児双方の予後を改善するためには,早期の診断と総合病院等の人的,医療資源の多い病院での管理が必要である。HELLP症候群での妊産婦の予後が悪いことが指摘されており,血液検査による早期診断が重要である。また妊娠高血圧腎症では,near termでの入院を原則とすること,分娩中は血圧上昇例では収縮期血圧160mmHgを超えるものでは点滴による降圧を迅速に行うこと,分娩後特にHELLP症候群では24時間から48時間で増悪し,予後不良転機をたどるものがあり慎重な降圧管理が重要である。
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